概要
変圧器の効率の式から、鉄損、銅損を求める計算問題です。
力率1.0であるなど、計算の条件も優しくて難しい点はないため、確実に回答したい問題です。
キーワード
変圧器、効率、力率、鉄損、銅損、負荷率
問題
定格容量\(50kV・A\)の単相変圧器がある。
この変圧器を定格電圧、力率 \(100 \% \)、全負荷の\(\frac{3}{4}\)の負荷で運転したとき、鉄損と銅損が等しくなり、そのときの効率は\(98.2 \%\)であった。
この変圧器について、次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、鉄損と銅損以外の損失は無視できるものとする。
(a) この変圧器の鉄損\([W]\)の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 536 (2) 472 (3) 425 (4) 382 (5) 344
(b) この変圧器を全負荷、力率\(100 \%\) で運転したときの銅損 \([W]\) の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 712 (2) 611 (3) 579 (4) 453 (5) 325
答え
(a) (5)
(b) (2)
解説テキスト リンク
回答の解説
(a)解答の流れ
効率\(η\)の式に、与えられた条件を代入して鉄損\(P_i[W]\)を求める
効率\(η\)の式に、与えられた条件を代入して鉄損\(P_i[W]\)を求める
効率\(η\)を求める式は、
\(η=\frac{αP_o}{αP_o+P_i+P_c}\) です。
問題文で与えられた条件は、定格容量\(S_n=50kV・A\)、力率\(cosθ=1.0\)、負荷率\(α=\frac{3}{4}=0.75\)、鉄損\(P_i\)と銅損\(P_c\)が等しい\(P_i=P_c\)、効率\(η=0.982\)です。
この条件から、出力\(P_o[W]\)は、\(P_o=S_n・cosθ=50・1.0=50[kW]\)です。
これらを、効率\(η\)の式に代入します。
\(η=\frac{0.75・50}{0.75・50+P_i+P_i}=\frac{37.5}{37.5+2P_i}=0.982\)
⇔\(37.5=0.982(37.5+2P_i)\)
⇔\(P_i=0.344[kW]=344[W]\)
以上より、(5)が答えです。
(b)解答の流れ
負荷率\(α=0.75\)時の銅損\(P_c\)が鉄損\(P_i\)と等しい事から定格負荷銅損\(P_{cn}\)を求める
負荷率\(α=0.75\)時の銅損\(P_c\)が鉄損\(P_i\)と等しい事から定格負荷銅損\(P_{cn}\)を求める
負荷率\(α=0.75\)時の銅損\(P_c\)と、定格負荷銅損\(P_{cn}\)の関係式は、
\(P_c=α^2P_{cn}\)
です。問題文から、\(P_c=P_i\) なので、
\(P_i=P_c=α^2P_{cn}\)
⇔ \(P_{cn}=\frac{P_i}{α^2}=\frac{344}{0.75^2}≒611[W]\)
以上より、(2)が答えです。
出典元
一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 機械科目問15




コメント