問1.(2)
(2)アーチダムとは、水圧などの外力を両岸の岩盤で支えるようにアーチ型にしたダムであって、両岸の幅が広く、岩盤が丈夫なところに作られ、コンクリートの量を節減できる。
アーチダムは、水圧を両岸の岩盤に伝えるアーチ構造のダムであり、
・両岸の幅が狭い谷
・強固な岩盤
の場所に適しています。アーチ作用を利用するため、谷幅が狭いほど有利で、コンクリート量を節約できます。
したがって(2)が不適切 です。
問2.(5)
包蔵水力(理論値)は
\(E=ρgHV\)
で求めます。
① 年間降水量から水量を求めます。
面 積:\(A=6500km^2=6.5×10^9 [m^2]\)
降水量:\(R=1100mm=1.1[m]\)
流水係数:1
水 量:\(V=A・R=6.5×10^9 ・ 1.1=7.15×10^9[m^3]\)
② 位置エネルギー\(U[J]\)を計算
\(ρ=1000[kg/m^3]\)、\(g=9.8[m/s^2]\)、\(H=750[m]\)
\(U=ρgHV=1000・9.8・750・7.15×10^9≒5.26×10^16[J]\)
③ 電力量[TW・h] に換算
\(1[TW・h]=1[TW]・1[h]=10^12[W]・3600[s]=3.6×10^15[J]\)
②位置エネルギー\(U\)を③電力量換算で割ることで、[J]から[TW・h]に換算できます。
\(\frac{5.26×10^16}{3.6×10^15}≒14.6≒15[TW・h]\)
したがって(5)が答え です。
問3.(1)
火力発電所の復水器は、蒸気タービンの排気を冷却水で冷やし、排気を(ア)凝縮させて水に戻し、復水を回収する装置である。内部の(イ)真空度を保持することで、タービンの入口蒸気と出口蒸気の(ウ)圧力差を大きくし、蒸気タービンの(エ)効率を高めている。
復水器の動作の流れは次の通りです。
①復水器ではタービン排気蒸気を冷却して凝縮させる。
②凝縮により復水器内は低圧(高真空)となるため、真空度が高く保たれる。
③タービンは入口圧力と出口圧力の圧力差が大きいほど大きな仕事を取り出せる。
④その結果、タービンの効率が向上する。
したがって(1)が答え です。
問4.(2)
原子核は、正の電荷をもつ (ア)陽子 と電荷をもたない中性子とが結合したもの
である。原子核の質量は、 (ア)陽子 と中性子の個々の質量の合計より (イ)小さい 。
この差を (ウ)質量欠損 といい、結合時にはこれに相当する結合エネルギーが放出される。この質量の差をm[kg]、真空中の光の速度をc[m/s]とすると、放出されるエネルギーE[J]は (エ)\(mc^2\) に等しい。
原子力発電は、ウラン等原子燃料の (オ)核分裂 の前後における原子核の結合エネルギーの差を利用したものである。
したがって(2)が答え です。
問5.(4)
電池には、充電することによって繰り返し利用できる (ア)二次電池 がある。その代表的なものに (イ)リチウムイオン電池 が挙げられ、携帯電子機器、電気自動車、電力貯蔵設備などのさまざまな用途で活用されている。蓄電能力の高い (ア)二次電池 やその他の蓄電機器を、電力貯蔵設備として風力発電や太陽光発電と併せて用いることで、出力の(ウ)平滑化 ができる。 (エ)ナトリウム・亜鉛電池 は大電力貯蔵用の機器として用いられている。 (エ)ナトリウム・亜鉛電池 の (オ)単位質量あたりのエネルギー密度 は、鉛蓄電池に比べて3倍程度高い。
したがって(4)が答え です。
問6.(1)
V結線の基本
同容量の単相変圧器 2 台(容量を kVA とする)で V結線を組むと、三相負荷へ供給できる総容量は、
三相負荷へ供給できる総容量は、\(\sqrt{3} VI\)
変圧器 2 台の設備容量合計は、\(2・VI\)
したがって変圧器利用率は
\(\frac{\sqrt{3} VI}{2・VI}=\frac{\sqrt{3} }{2}≒0.866\)
となります。
したがって(1)が誤り です。
問7.(2)
6.6kV配電線では、地絡保護の主流は
・地絡方向継電器(DGR)
・地絡過電流継電器(OCGR)
です。
「地絡過電圧継電器(OVGR)」は主として母線や変圧器の保護などで用いられ、配電線引出口の一般的な地絡保護としては適切ではありません。
したがって(2)が誤り です。
問8.(5)
(5) 雷・開閉サージの波高が誤りです。
その理由は、サージ電圧の大きさは主に絶縁設計や避雷器設置などで対策するものであり、電線の太さとは直接的な決定要因ではないためです。
したがって(5)が誤り です。
問9.(1)
非接地方式では、地絡電流は主に健全相対地静電容量を通じて流れる充電電流であり、非常に小さいです。一方、直接接地方式では接地インピーダンスがほぼゼロなので、地絡電流は非常に大きくなります。
したがって、
非接地方式の地絡電流 < 直接接地方式の地絡電流
であり、(1)は誤りです。
問10.(5)
(5) 電力ケーブルの渦電流損は、導体を流れる交流電流によって生じる交番磁界の影響で、金属シース内に渦電流が誘導されることで生じる。
厚さの薄い金属シースの採用によって交番磁界の影響を小さくすることや、導電率の高い金属シースの採用によって渦電流による発熱を小さくすることで、渦電流損を低減することができる。
渦電流損は一般に
\(P_e∝\frac{B^2f^2t^2}{ρ}\)
であり、導電率が高い(抵抗率が低い)ほど渦電流は流れやすく、損失は増加します。
したがって導電率の高い金属シースの採用によって渦電流損を低減するという記述は不適切ですので、(5)は誤りです。
問11.(4)
(4) 一般的にネットワーク変圧器の一次側には保護装置としてネットワークプロテクタが設置され、二次側には断路器が設置される。
ネットワークプロテクタは、ネットワーク変圧器の二次側(低圧側)に設置される保護装置です。
目的は、一次側故障時や逆潮流発生時に低圧ネットワークから故障変圧器への逆送電を防止することです。
したがって、「一次側にネットワークプロテクタが設置」が誤りなので、答えは(4)です。
問12.(3)
① 平常時の設備容量を求める
変圧器は 20[MVA] × 3バンクなので、総設備容量は 60[MVA]
② 1バンク故障時の供給可能容量\(S[MVA]\)を求める
残る2バンクは120%過負荷運転可能なので
\(20・2・1.2=48[MVA]\)
さらに負荷の7%は他変電所へ切替可能なので、故障前最大負荷を S[MVA] とすると、故障後に当該変電所で負担するのは\(0.93S\)になる。
これが、\(48[MVA]\)以下となればよいので、
\(0.93S=48\) ⇔ \(S=\frac{48}{0.93}=51.6[MVA]\)
③ MWへ換算
力率cosθ=95%なので、
\(P=Scosθ=51.6・0.95=49.0[MW]\)
したがって(3)が答え です。
問13.(2)
条件の整理
電圧
\(V_{L_1-N}=105[V]\)
\(V_{L_2-N}=105[V]\)
\(V_{L_1-L_2}=210[V]\)
線路抵抗
各線 0.06 [Ω]
負荷電流
負荷1(\(I_{L_1-N}\)):55 [A]
負荷2(\(I_{L_2-N}\)):60 [A]
負荷3(\(I_{L_1-L_2}\)):45 [A]
線電流
\(I_{L1}=55+45=100[A]\)
\(I_{L2}=60+45=105[A]\)
\(I_N=55-60=-5[A]\)
線路抵抗0.06[Ω]から、電圧降下は
\(ΔV_{L1}=100・0.06=6.0[V]\)
\(ΔV_{L2}=105・0.06=6.3[V]\)
\(ΔV_N=-5・0.06=-0.3[V]\)
負荷端の電圧は、
\(V_a=105-6.0+0.3=99.3[V]\)
\(V_b=105-6.3-0.3=98.4[V]\)
一次電流を求めるために、負荷電力の合計を求める
\(P_1=99.3・55=5461.5[W]\)
\(P_2=98.4・60=5904[W]\)
\(P_3=197.7・45=8896.5[W]\)
合計 \(P=P_1+P_2+P_3=20262[W]\)
電線の抵抗損失は、
\(P_{L1}=100^2・0.06=600[W]\)
\(P_N=5^2・0.06=1.5[W]\)
\(P_{L2}=105^2・0.06=661.5[W]\)
損失合計\(P_L=1263[W]\)
一次電圧6600Vなので、
\(I_1=\frac{21525}{6600}=3.26[A]\)
問14.(2)
(2) 変圧器の絶縁油は、鉱油系絶縁油、合成絶縁油、植物性絶縁油の3 種類があり、鉱油系絶縁油が主流である。絶縁油は、変圧器内部を絶縁する役割のほかに、変圧器内部で発生する熱を対流等によって放散冷却する役割があるため、粘度が高い方がよい。
前半の記述は正しいですが、絶縁油は対流によって熱を運び冷却するため、流動性のよい(粘度の低い)方が有利です。粘度が高いと対流しにくくなり、冷却性能が低下します。
問15.A(5)/ B(3)
(a)問題
①発電電力を求める。
発電有効落差\(H_g\)は、発電損失水頭が\(H_0\)の3%なので、
\(H_g=450(1-0.03)=436.5[m]\)
発電電力
\(P_g=9.8Q_gH_gη_gη_t[kW]=9.8・50・436.5・0.9=192 496≒192 500[kW]\)
②揚水電力を求める。
有効揚程\(H_p\)は、揚水損失水頭が\(H_0\)の3%なので、
\(H_p=450(1+0.03)=463.5[m]\)
揚水に必要な電力は、
揚水量\(Q_p=40[m^3/s]\)、\(H_p=463.5[m]\)、\(η_mη_p=0.85\)なので、
\(P_p=\frac{9.8Q_pH_p}{η_mη_p}=\frac{9.8・40・463.5}{0.85}≒213750[kW]\)
③まとめ
発電出力:約 192,500 kW
揚水入力:約 213,750 kWなので、(a)問題は(5)が答えです。
(b)問題
① 揚水所要時間
まず初めに、発電時に使用する水量\(V_g\)を求めます。
発電時使用水量\(Q_g=50[m^3/s]\)、時間\(T_g=8・3600[s]\)なので、
\(V_g=Q_gT_g=50・(8×3600)=1440000[m^3]\)
この水量を揚水流量\(Q_p=40 [m3/s]\) で汲み上げる時間は、
\(T_p=\frac{V_g}{Q_p}=\frac{1440000}{40}=36000[s]=10[h]\)
② 変換効率
(a)問題で
発電出力:約 192,500 kW
揚水入力:約 213,750 kW
と求めました。
発電電力量\(E_g[kWh]\)は、
\(E_g=P_gT_g=192500・8=1540000[kWh]\)
揚水電力量\(E_p[kWh]\)は、
\(E_p=P_pT_p=213750・10=2137500[kWh]\)
変換効率\(η\)は、
\(η=\frac{E_g}{E_p}=\frac{1540000}{2137500}=0.720\)
③ まとめ
揚水所要時間:10時間
変換効率:72.0%なので、(b)問題は(3)が答えです。
問16.A(1)/ B(4)
(a)問題
架空電線のたるみ D が小さい場合、
\(L=S+\frac{8D^2}{3S}\)
が近似式です。
したがって、(a)問題は(1)が答えです。
(b)問題
たるみを求めます。(a)問題の式から、
\(50.01=50+\frac{8D^2}{3・50}\)
⇔ \(0.01=\frac{8D^2}{150}\)
⇔ \(D^2=\frac{0.01・150}{8}=0.1875\)
⇔ \(D=0.433[m]\)
たるみと水平張力の関係は、
\(D=\frac{WS^2}{8T}\)
⇔ \(T=\frac{WS^2}{8D}\)
ここで、\(W=10[N/m]\)、\(S=50[m]\)、\(D=0.433[m]\)なので、
\(T=\frac{10・50^2}{8・0.433}=7217≒7.22[kN]\)
したがって、(b)問題は(4)が答えです。
問17.A(3)/ B(5)
(a) 問題
負荷電流は、
・上側負荷:75 A
・下側負荷:50 A
不平衡電流は、
\(I_u=75-50=25[A]\)
バランサにはこの半分が流れるため、
\(I_b=\frac{25}{2}=12.5[A]\)
したがって、(a)問題は(3)が答えです。
(b)問題
バランサなしのときの線路損失を求めます。
電流は
・上線:75A
・中性線:25A
・下線:50A
となるので、線路損失\(P_1[W]\)は、
\(P_1=75^2・0.15+25^2・0.2+50^2・0.15=1343.75[W]\)
バランサありのときの線路損失を求めます。
バランサ電流は12.5Aなので、
・上線:62.5A
・中性線:0A
・下線:62.5A
となるので、線路損失\(P_2[W]\)は、
\(P_2=62.5^2・0.15+62.5^2・0.15=1171.88[W]\)
線路損失の減少量\(ΔP\)は、
\(ΔP=P_1-P_2=1343.75-1171.88=171.87≒172[W]\)
したがって、(b)問題は(5)が答えです。

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