変圧器の短絡試験

変圧器の短絡試験 変圧器

短絡試験とは

短絡試験は、変圧器の銅損(\(r_1\)、\(r’_2\))と、漏れインピーダンス(\(x_1\)、\(x’_2\))を求める目的で行う試験です。
二次側を短絡した状態で行うため、短絡試験と呼びます。
 

短絡試験の方法

  1. 二次側を短絡する。
  2. 入力する電圧を徐々に上げる。
    ※定格電圧を与えてしまうと、大電流が流れて焼損します。
  3. 定格電流になった時点の入力電圧V[V]・負荷電流I[A]・有効電力P[W]を測定する。
  4. 測定結果から、インピーダンスZ[Ω]、一次抵抗+二次抵抗R[Ω]、一次+二次漏れリアクタンスX[Ω]を計算する。

※短絡試験中は、印加電圧が低く、鉄心の磁束が非常に小さくなるため、鉄損はほぼ無視できます。

 

各パラメータの計算式

測定結果から、インピーダンス\(Z\)、一次抵抗+二次抵抗\(R=r_1+r’_2\)、一次+二次漏れリアクタンス\(X=x_1+x’_2\)を算出するための式をまとめると次の通りになります。

・インピーダンス\(Z[Ω]\)
\(\displaystyle Z=\frac{V}{I}\)

・一次抵抗+二次抵抗\(R=r_1+r’_2\)
\(\displaystyle R=\frac{P}{I^2}\)

・漏れリアクタンス\(X=x_1+x’_2\)
\(\displaystyle X=\sqrt{Z^2-R^2}\)

 

短絡試験中の回路

 一次抵抗\(r_1\)、二次抵抗\(r_2\)、漏れリアクタンス\(x_1+x_2\)がまとめて測定できる理由は、L形等価回路からわかります。

拘束試験の印加電圧\(V[V]\)は小さいです。鉄損は印加電圧に依存するため、鉄損も小さくなります。
そのため、励磁回路の損失を無視できるので、L形回路から省略できます。

①\(Z[Ω]\)(変圧器の全インピーダンス)
測定した入力電圧\(V[V]\)と、負荷電流\(I[A]\)から、インピーダンス\(Z=\frac{V}{I}\)が算出できます。

②\(R[Ω]\)(一次+二次抵抗)
入力する有効電力\(P[W]\)を電力計で測定し、負荷電流\(I\)を電流計で測定すると、
\(P=I^2R\) の式から、\(R=\frac{P}{I^2}\) として算出できます。

③\(X[Ω]\)(一次+二次漏れリアクタンス)
\(Z=\sqrt{R^2+X^2}\) の関係式から式変形すると、 \(X=\sqrt{Z^2-R^2}\) として算出できます。

 

変圧器

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