問1.(3)
水力発電所は (ア) 落差を得る方法により分類すると、水路式、ダム式、ダム水路式があり、(イ)流量の利用方法により分類すると、 (ウ)流込み式、調整池式、貯水池式、揚水式がある。
一般的に、水路式はダム式、ダム水路式に比べ (エ)高落差を得にくい 。
また、貯水ができないので発生電力の調整には適さない。
ダム式、ダム水路式発電では、ダムに水を蓄えることで (イ)流量の調整ができるので、電力需要が大きいときにあわせて運転することができる。
河川の自然の流れをそのまま利用して発電する方式を (ウ)流込み式発電という。
貯水池などを持たない水路式発電所がこれに相当する。
1日又は数日程度の河川流量を調整できる大きさの池を持ち、電力需要が小さいときにその池に蓄え、電力需要が大きいときに放流して発電する方式を(オ)調整池式発電という。
以上より、(3)が答えです。
問2.(1)
運動エネルギー\(W[J]\)の式は、質量を\(m[kg]\)、速度を\(v[m/s]\)としたとき、
\(W=\frac{1}{2}mv^2\)
水の体積\(1m^3\)当たりの質量が、密度\(ρ[kg/m^3]\)なので、
運動エネルギーの式に代入する質量は、\(m=ρ\)です。
したがって、
\(W=\frac{1}{2}ρv^2\)
以上より、(1)が答えです。
問3.(4)
a) 蒸気タービンの回転速度が定格を超える一定値以上に上昇すると、自動的に蒸気止弁を閉じて、タービンを停止する非常調速機が設置されている。 ➡ 適切
b) ボイラ水の循環が円滑に行われないとき、水管の焼損事故を防止するため、燃料を遮断してバーナを消火させる燃料遮断弁が設置されている。 ➡ 適切
c) 負荷の緊急遮断等によって、ボイラ内の蒸気圧力が一定限度を超えたとき、蒸気を放出させて機器の破損を防ぐため、蒸気加減弁が設置されている。
➡ 蒸気を放出させて機器の破損を防ぐための装置は、安全弁なので不適切です。
d) 蒸気タービンの軸受油圧が異常低下したとき、タービンを停止させるトリップ装置が設置されている。 ➡ 適切
e) 発電機固定子巻線の内部短絡を検出・保護するために、比率差動継電器が設置されている。
➡適切
以上より、(4)が答えです。
問4.(1)
(1) 高速増殖炉では、ウラン238 が速度の遅い熱中性子を吸収して核分裂を起こし、プルトニウム239 に転換される。
誤りは2点あります。
①高速増殖炉は、高速中性子をそのまま利用するので、速度の遅い熱中性子は誤りです。
②ウラン238が高速中性子を吸収してベータ崩壊を起こし、プルトニウム239に転換されます。
・U238+中性子 → U239
・U239 → ベータ崩壊 → Np239(ネプツニウム)
・Np239 → ベータ崩壊→ Pu239
問5.(5)
(5)系統への並列時の突入電流が小さい。
誘導発電機は、系統への並列時の突入電流が大きいため誤りです。
突入電流が大きい理由
並列時は、同期を取らずに投入する事になるため、回転速度が系統周波数に完全に一致していなくても接続されます。そのため、滑り(slip)が安定するまで、電動機的な過渡現象が起きます。同期発電機のように事前に電圧・周波数・位相を精密に合わせる必要がない反面、この欠点があります。
問6.(1)
避雷器は、雷又は回路の開閉などに起因する過電圧の(ア)波高値 がある値を超えた場合、放電により過電圧を抑制して、電気施設の絶縁を保護する装置である。
特性要素としては(イ)ZnO が広く用いられ、その (ウ)非線形 の抵抗特性により、過電圧に伴う電流のみを大地に放電させ、放電後は(エ)続流 を遮断することができる。
発変電所用避雷器では、 (イ)ZnO の優れた電圧-電流特性を利用し、放電耐量が大きく、放電遅れのない (オ)ギャップレス 避雷器が主に使用されている。
以上より、(1)が答えです。
問7.(3)
(3) 高圧受電設備における地絡保護装置において、地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が短い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがある。
短いではなく、長いが正しいです。
高圧ケーブルには、導体と大地(シース・接地)間の対地静電容量が存在します。
ケーブルが長いほどこの静電容量が大きくなり、充電電流(零相電流)が増えるためです。
もらい事故のメカニズム
外部(電源側や他需要家)で地絡事故が発生すると、地絡電流は大地を通じて事故点に戻ろうとします。このとき、高圧ケーブルの静電容量に、零相電流が流れます。
この零相電流は、ZCTの負荷側(構内側)から電源側(構外側)へ向かって流出する電流です。
これを防ぐために、零相電圧と零相電流の位相を見ることで、
電源側(構外側)から負荷側(構内側)へ向かって流れる零相電流か、
負荷側(構内側)から電源側(構外側)へ向かって流れる零相電流か、
を判別する地絡方向継電器(DGR)を使用します。
問8.(4)
(4) 電線に一様な微風が吹くと、電線の背後に空気の渦が生じて電線が上下に振動するサブスパン振動が発生する。振動エネルギーを吸収するダンパを電線に取り付けることで、この振動による電線の断線防止が図られている。
サブスパン振動ではなく、微風振動が正しいです。
サブスパン振動とは
主に多導体送電線で発生する風による振動現象です。
サブスパンとは、送電線の1相内でスペーサとスペーサの間で区切られた区間のことです。
風速が数m/s〜20m/s程度(特に10m/sを超えると激しくなる)で発生します。
風上側の導体が風を受けると、その背後に乱れた気流が生じます。
この乱れた気流が風下側の導体に当たり、空気力学的な不安定性を引き起こして導体同士が相対的に振動します。
微風振動とは
風速が数m/s程度の緩やかで一様な風が、電線に対して直角方向に吹くと、電線の背後(風下側)にカルマン渦(交互に上下に生じる空気の渦)が発生します。
この渦により、電線に鉛直方向(上下方向)に周期的な力が加わります。
その力が電線の機械的固有振動数と一致すると、共振を起こして上下に定常的な振動が発生します。
問9.(3)
(3) 鉄塔塔脚の接地抵抗を低減させることで、電力線への雷撃に伴う逆フラッシオーバの発生を抑制できる。
電力線への雷撃が誤りです。
電力線へ直接雷撃した場合に起きるのは、フラッシオーバです。
逆フラッシオーバではありません。
逆フラッシオーバは、架空地線または鉄塔への雷撃によって発生します。
鉄塔塔脚の接地抵抗を低減することで、鉄塔電位の上昇を抑え、逆フラッシオーバの発生を抑制する対策は正しいです。
なお、鉄塔塔脚の接地抵抗を低減する方法としては、埋設地線(カウンタポイズ)の設置などがあります。
問10.(5)
(5) 管路式では、一般に直接埋設式、暗きょ式と比較して熱放散が良いため、電力ケーブルの多条数布設に対して送電容量の制約を受けにくい。
管路式は、直接埋設式・暗渠式と比較して熱放散が悪いのが一般的です。
ケーブルを鋼管などの狭い管路の中を通すため、周囲に隙間が少なく、空気の対流や土壌への熱伝導が妨げられます。
管内が密閉に近い状態になるため、ケーブルからの発熱が管内にこもりやすく、ケーブル温度が上昇しやすくなります。
その結果、熱放散が悪く、許容電流(送電容量)が小さくなります。
多条数布設は同一管路内に複数のケーブルを収容するため、複数のケーブルから熱が発生するため、熱放散がさらに悪くなります。
したがって、熱放散が悪い管路式では、多条数布設の送電容量の制約を受けやすいです。
問11.(4)
(4) 直流電圧の最大値は同じ実効値の交流電圧より高くなるため、絶縁レベルを増加させる必要がある。
直流電圧の場合、最大値 = 実効値 です。
交流電圧の場合、最大値 = 実効値 × \(\sqrt{2}\) ≒ 実効値 × 1.414 です。
したがって、直流電圧の最大値は同じ実効値の交流電圧より低くなります。
そのため、絶縁レベルを低減させることが可能です。
問12.(3)
①二次側からみた全百分率インピーダンス(\(\% Z\))を求める。
変圧器の百分率インピーダンス(\(\% Z_T=10.6 \%\))、一次側電源の百分率インピーダンス(\(\% Z_L=1.1 \%\))なので、
\(\% Z= \% Z_T+ \% Z_L=10.6+1.1=11.7 \%\)
②二次側の定格電流\(I_n[A]\)を求める
定格容量\(S=20MV・A\)、二次側定格電圧\(V=6.6 kV\)なので、
\(I_n=\frac{S}{\sqrt{3}V }=\frac{20000}{6.6 \sqrt{3}}=1749.5[A]\)
③三相短絡電流 \(I_s[A]\)を求める
\(I_s=\frac{100}{\% Z}・I_n=\frac{100}{11.7}・1749.5=14.95[kA]\)
直近上位の遮断器の定格遮断電流の値は、(3)20kAです。
問13.(3)
定格容量\(S=200kV・A\)の変圧器に、出力\(P=120kW\)、遅れ力率\(cosθ=0.6\)の負荷が接続されているので、この時の無効電力\(Q[kVar]\)を計算していく。
\(sinθ=\sqrt{1-cos^2θ}=\sqrt{1-0.6^2}=0.8\)
\(Q=P・\frac{sinθ}{cosθ}=120・\frac{0.8}{0.6}=160kVar\)
進相コンデンサで力率を\(cosθ_2=0.8\)に改善するので、改善後の最大有効電力を\(P_m\)とすると、
\(P_m=Scosθ_2=200・0.8=160kW\)
増設できる負荷容量\(P’[kW]\)は、
\(P’=P_m-P_1=160-120=40kW\)
増設負荷の力率は0.6なので、皮相電力\(S'[kV・A]\)は、
\(S’=\frac{P’}{0.6}=\frac{40}{0.6}=66.7kV・A\)
以上より、(3)が答えです。
問14.(3)
(3) 交番磁界に対して、強磁性体中の磁束の周りに起電力が生じることでヒステリシス損が発生する。
ヒステリシス損は、起電力とは直接関係ないため、誤りです。
強磁性体に交番磁界をかけると、磁化の向きが変わる際に磁区の壁移動や磁区の回転が起こります。
この過程で、磁区の壁が不純物や結晶粒界などに引っかかって動きにくくなるのに反して動かすため、エネルギーを消費します。
この消費されたエネルギーが熱に変わるのがヒステリシス損です。
ヒステリシス損の大きさは、B-H曲線の囲む面積(ヒステリシスループの面積)に比例します。
問15.A(4) / B(3)
問題(a)
重油の発熱量\(44000[kJ/kg]=44000[MJ/t]\)
重油消費量\(9100[t]\)
発生させた電力量\(45000MW・h=45000[MJ]・3600[s]\)から、
発電端効率\(η[\%]\)は、
\(η=\frac{45000・3600}{44000・9100}・100=40.5[\%]\)
以上より、問題(a)は(4)が答えです。
問題(b)
24時間に発生する電力量は、\(600 [MW] ・ 24 [h] = 14,400 [MW・h]\)、
発電端効率が45.0%なので、必要な熱入力は、
\(\frac{14400}{0.45}=32000[MW・h]=32000[MW]・3600[s]=115200000 [MJ]\)
重油消費量は、
\(\frac{115200000}{44000}≒2618[t]\)
消費した重油中の炭素Cの質量は、
\(C=2618・0.85=2225[t]\)
\(CO_2\)発生量は、Cが\(O_2\)と結合して\(CO_2\)に変換されるので、
C=12、\(CO_2=12+16・2=44\)から、
\(CO_2=2225・\frac{44}{12}≒8160[t]\)
以上より、(3)が答えです。
問16.A(4) / B(2)
後日。。。
問17.A(3) / B(1)
後日。。。

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