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【電験三種:理論】令和6年度下期 問16

電験三種令和6年度下期理論問16 令和6年度下期

概要

ブリッジ回路の計算問題です。
問われている内容は、ブリッジ回路の扱い方と、直並列接続された抵抗の合成程度の初歩的な内容なので、確実に回答したい問題です。

キーワード
ブリッジ回路、抵抗値の合成

 

問題

(a) 図のブリッジ回路を用いて、未知抵抗\(R_x\)を測定したい。
抵抗\(R_1=3kΩ,R_2=2kΩ,R_4=3kΩ\)とし、\(R_3=6kΩ\)の滑り抵抗器の接触子の接点Cをちょうど中央に調整したとき(\(R_{ac}=R_{bc}=3kΩ\))ブリッジが平衡したという。

次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし、直流電圧源は\(6V\)とし、電流計の内部抵抗は無視できるものとする。

(a) 未知抵抗\(R_x\) の値\([kΩ]\)として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 0.1    (2) 0.5    (3) 1.0    (4) 1.5    (5) 2.0

 


(b) 平衡時の電流計の指示値[mA]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 0    (2) 0.4    (3) 1.5    (4) 1.7    (5) 2.0

 

答え

(a)(3)
(b)(4)

解説テキスト リンク

 

回答解説

(a)問題の解答の流れ
①ブリッジ条件から\(R_x\)を求める


①ブリッジ条件から\(R_x\)を求める

\(R_1(R_x+R_{bc})=R_2(R_4+R_{ac})\)
⇔ \(3000(R_x+3000)=2000(3000+3000)\)
⇔ \(R_x=1000=1kΩ\)

以上より、(a)問題は(3)が答えです。

 

(b)問題の解答の流れ
①直列・並列接続された抵抗の合成抵抗値を求める
②オームの法則から電流値を求める


①直列・並列接続された抵抗の合成抵抗値を求める

平衡していることから、検流計には電流が流れないので、
3つの抵抗\(R_1=3kΩ\)、\(R_4=3kΩ\)、\(R_{ac}=3kΩ\)の直列接続と、
3つの抵抗\(R_2=2kΩ\)、\(R_x=1kΩ\)、\(R_{bc}=3kΩ\)の直列接続を、
並列接続した回路となります。

その合成抵抗\(R\)は、
\(\displaystyle \frac{1}{R}=\frac{1}{R_1+R_4+R_{ac}}+\frac{1}{R_2+R_x+R_{bc}}=\frac{1}{9000}+\frac{1}{6000}\)

⇔\(R=3.6kΩ\)

 


②オームの法則から電流値を求める
オームの法則から、
\(\displaystyle I=\frac{V}{R}=\frac{6}{3600}=1.7mA\)

以上より、(b)問題は(4)が答えです。

 

 

出典元

一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和6年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目B問題問16

参考書

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