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【電験三種:理論】令和6年度下期 問10

電験三種令和6年度下期理論問10 令和6年度下期

概要

コンデンサが接続された直流回路の計算問題です。
コンデンサの電荷が0のときは短絡、電荷が満充電のときは開放として取り扱います。
コンデンサの取り扱いを理解していれば、後は直列・並列接続された直流回路の解析です。
簡単な部類の問題なので、確実に回答できるようになりましょう。

キーワード
直流回路中のコンデンサ、直列・並列接続回路

 

問題

図に示す回路において、スイッチS を閉じた瞬間(時刻t=0)に点Aを流れる電流を I_0 [A] とし、十分に時間が経ち、定常状態に達したのちに点Aを流れる電流をI [A]とする。

電流比\frac{I_0}{I}の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、コンデンサの初期電荷は零とする。

(1) 0.5    (2) 1.0    (3) 1.5    (4) 2.0    (5) 2.5

 

答え

(4)

 

解説テキスト リンク

 

回答の解説

(1)t=0のときに点Aを流れる電流 I_0 [A]を求める
(2)定常状態(t=∞)のときに点Aを流れる電流 I[A]を求める
(3)電流比\frac{I_0}{I}を求める


(1)t=0のときに点Aを流れる電流 I_0 [A]を求める

スイッチSを閉じた直後(t=0)のコンデンサは、初期電荷が無いため、一切の抵抗を受けずに電流がそのまま通り抜けます。
そのため、スイッチを閉じた直後(t=0)のコンデンサは短絡として扱えます。

このときの回路の合成抵抗R_0を求めると、
\displaystyle R_0=6+\frac{1}{\frac{1}{4}+\frac{1}{12}}=6+3=9Ω

この時の点Aを流れる電流I_0は、
\displaystyle I_0=\frac{E}{R_0}=\frac{E}{9}[A]

 


(2)定常状態(t=∞)のときに点Aを流れる電流 I[A]を求める

定常状態(t=∞)のコンデンサは、電荷が満充電状態となり、電流が流れなくなります。
そのため、定常状態のコンデンサは開放として扱えます。

このときの回路の合成抵抗Rを求めると、
R=6+12=18Ω

この時の点Aを流れる電流Iは、
\displaystyle I=\frac{E}{R}=\frac{E}{18}[A]

 


(3)電流比\frac{I_0}{I}を求める
電流比は、
\displaystyle \frac{I_0}{I}=\frac{\frac{E}{9}}{\frac{E}{18}}=2.0
となります。

以上より、答えは(4)です。

 

出典元

一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和6年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題問10

参考書

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