概要
ゼーベック効果、ペルチェ効果に関する論説問題です。
熱を電気に変換するゼーベック効果と、電気を熱に変換するペルチェ効果は、表裏一体の現象です。
最近(2025年現在)は、ワークマンのお陰で有名になってきた現象です。
ペルチェ素子を使用した空調服を使うと、電気を冷気に変換してくれるので涼しく作業できます。
行きましょう。ワークマン。
キーワード
ゼーベック効果、ペルチェ効果
問題
図のように、異なる2種類の金属A、Bで一つの閉回路を作り、その二つの接合点を異なる温度に保てば、\fbox{ (ア) } 。この現象を \fbox{ (イ) } 効果という。
上記の記述中の空白箇所(ア)及び(イ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア) | (イ) | |
---|---|---|
(1) | 電流が流れる | ホール |
(2) | 抵抗が変化する | ホール |
(3) | 金属の長さが変化する | ゼーベック |
(4) | 電位差が生じる | ペルチエ |
(5) | 起電力が生じる | ゼーベック |
答え
(5)
解説テキスト リンク
回答解説
ゼーベック効果の原理


金属に温度差を与えると、キャリアが移動することによって電位差が発生します。
そして、同じ温度差でも、金属によって発生する電位差は異なります。

次に、2種類の金属を両端で接合して、温度差を与えると、2種類の金属のキャリアが移動する量が異なります。

そのため、2つの金属間に異なる電位差が得られることとなり、起電力を取り出すことができます。
以上より、\fbox{(ア)}は 起電力が生じるが答えです。
\fbox{(イ)} 効果はゼーベック効果です。
以上より、(5)が答えです。
出典元
一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和5年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題問12
参考書
イラストがとても多く、視覚的に理解しやすいので、初学者に、お勧めなテキストです。
問題のページよりも、解説のページ数が圧倒的に多い、初学者に向けの問題集です。
問題集は、解説の質がその価値を決めます。解説には分かりやすいイラストが多く、始めて電気に触れる人でも取り組みやすいことでしょう。
本ブログの管理人は、電験3種過去問マスタを使って電験3種を取りました。
この問題集の解説は、要点が端的にまとまっていて分かりやすいのでお勧めです。
ある程度学んで基礎がある人に向いています。
コメント