難易度
直流回路の基本的な問題です。
スイッチを3つの状態に切り替えたときの条件から、各抵抗値を求める問題です。
各状態の回路を描いて抵抗値を求めれば簡単に求まります。
問題
図のように、抵抗、切替スイッチS及び電流計を接続した回路がある。
この回路に直流電圧\(100V\)を加えた状態で、図のようにスイッチSを開いたとき電流計の指示値は\(2.0A\)であった。
また、スイッチSを①側に閉じたとき電流計の指示値は\(2.5A\)、スイッチSを②側に閉じたとき電流計の指示値は\(5.0A\)であった。
このとき、抵抗rの値[Ω]として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電流計の内部抵抗は無視できるものとし、測定誤差はないものとする。
(1)20 (2)30 (3)40 (4)50 (5)60
答え
(5)
要点整理
直列抵抗と並列抵抗
直列抵抗時の合成抵抗を\(R_{ab1}\)とすると \(R_{ab1}=R_1+R_2\) です。 | |
並列抵抗時の合成抵抗を\(R_{ab2}\)とすると \(\displaystyle \frac{1}{R_{ab2}}=\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}\) ⇔\(\displaystyle R_{ab2}=\frac{R_1R_2}{R_1+R_2}\) です。 |
要点整理の適用
スイッチを②に接続した時の電流\(I_2=5.0A\)から、 \(100=I_2R_1=5R_1\) ⇔\(R_1=20Ω\) | |
スイッチを開いた時の電流\(I_0=2.0A\)から、 \(100=I_0(R_1+R_2)=2(20+R_2)\) ⇔\(R_2=30Ω\) | |
\(R_2\)と\(r\)の並列抵抗を\(R’\)とすると、 \(\displaystyle R’=\frac{R_2r}{R_2+r}\) スイッチを①に接続した時の電流\(I_1=2.5A\)から、 \(100=I_1(R_1+R’)=2.5(20+R’)\) ⇔\(R’=20Ω\) \(\displaystyle R’=\frac{R_2r}{R_2+r}=\frac{30r}{30+r}=20Ω\) ⇔\(r=60Ω\) |
以上より、\(r=60[Ω]\)なので(5)が回答となります。
出典元
令和5年度第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題下期問7
参考書
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