RC直列回路の交流回路の計算の問題です。
直列回路のインピーダンスの合成、合成されたインピーダンスの大きさの求め方を理解していれば解答できます。
交流回路は面倒な計算が多いですが、この問題は解答しやすい問題です。
キーワード
直列回路のインピーダンス、インピーダンスの大きさ、RC直列回路
問題
図のように、静電容量\(2uF\)のコンデンサ、\(R[Ω]\)の抵抗を直列に接続した。
この回路に、正弦波交流電圧\(10V\)、周波数\(1000Hz\)を加えたところ、電流\(0.1A\)が流れた。
抵抗\(R\)の値\([Ω]\)として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)4.50
(2)20.4
(3)30.3
(4)60.5
(5)79.6
答え
(4)
解説テキスト リンク
交流回路
関連箇所直リンク
・RC直列回路
回答解説
解答の流れ
① インピーダンス\(Z\)の式を求める
② 電源電圧と電流から、インピーダンスの大きさ\(|Z|\)を求める
③ インピーダンス\(Z\)の式と、インピーダンスの大きさ\(|Z|\)から抵抗\(R\)を求める
④ \(ω_3\)を代入して電流の大きさ\(|I_3|\)を求める
① インピーダンス\(Z\)の式を求める
抵抗\(R\)、コンデンサ\(C\)、が直列接続されているので、そのインピーダンス\(Z\)を計算します。
\(\displaystyle Z=R+\frac{1}{jωC}=R-j\frac{1}{2πfC}\)
⇔\(\displaystyle Z=R-j\frac{1}{2π×10^3×2×10^{-6}}\)
⇔\(Z=R-j79.62\)
② 電源電圧と電流から、インピーダンスの大きさ\(|Z|\)を求める
\(\displaystyle |Z|=\frac{V}{I}=\frac{10}{0.1}=100Ω\)
③ インピーダンス\(Z\)の式と、インピーダンスの大きさ\(|Z|\)から抵抗\(R\)を求める
①で求めたインピーダンスの式、\(Z=R-j79.62\)を、
②で求めたインピーダンスの大きさ\(|Z|=100\)に当てはめると、
\(|Z|=\sqrt{R^2+79.62^2}=100\)
⇔\(R^2+79.62^2=100^2\)
⇔\(R^2=100^2-79.62^2≒3660.7\)
⇔\(R=\sqrt{3660.7}=60.5Ω\)
以上より、(4)60.5Ω と求まりました。
出典元
一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和2年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題問8
参考書
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