【電験三種:理論】令和5年度上期 問9

電験三種令和5年度上期理論問9 交流回路

概要

RL直列回路の力率を計算する問題です。
計算は単純ですが、皮相電力、有効電力、無効電力、力率について理解が必要です。

キーワード
交流回路、RL直列回路、皮相電力、有効電力、無効電力、力率

 

問題

図のように、抵抗\(R[Ω]\)と誘導性リアクタンス\(X_L[Ω]\)が直列に接続された交流回路がある。

\(\displaystyle \frac{R}{X_L}=\frac{1}{\sqrt{2}}\)の関係があるとき、この回路の力率\(cos \phi\)の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1) 0.43   (2) 0.50   (3) 0.58   (4) 0.71   (5) 0.87

 

 

答え

(3)

解説テキスト リンク

関連箇所直リンク
RL直列回路

関連箇所直リンク
皮相電力
有効電力
力率

 

回答解説

回答の流れ
 ①インピーダンスの大きさ\(Z\)を求める
 ②皮相電力\(S\)を求める
 ③有効電力\(P\)を求める
 ④力率\(cosθ\)を求める

 

①インピーダンスの大きさ\(Z\)を求める

問題文の\(\displaystyle \frac{R}{X_L}=\frac{1}{\sqrt{2}}\)の条件から、
\(X_L=\sqrt{2}R\) …①

RL直列回路のインピーダンス\(\dot{Z}\)は
\(\displaystyle Z=R+jX_L\)

インピーダンスの大きさ\(Z\)は、
\(Z=\sqrt{R^2+X_L^2}\) …②
②式に①式を代入すると、
⇔ \(Z=\sqrt{R^2+(\sqrt{2}R)^2}=\sqrt{3}R\)


②皮相電力\(S\)を求める
皮相電力\(S[V・A]\)は、次式で求められます。
\(S=VI=I^2Z=I^2・\sqrt{3}R\)


③有効電力\(P\)を求める
有効電力\(P[W]\)は、次式で求められます。
\(P=VIcosθ=I^2R\)


④力率\(cosθ\)を求める
力率\(cosθ\)は、次式で求められます。
\(\displaystyle cosθ=\frac{P}{S}=\frac{R}{\sqrt{3}R}=0.58\)

以上より、(3)0.58 が回答になります。
 

 

 

 

出典元

一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和5年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題問9

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