概要
コイルの端子間電圧の問題です。
誘導起電力と自己インダクタンスに関する基礎的な問題なので、確実に回答したいところです。
キーワード
直流回路、誘導起電力、コイルの端子間電圧、インダクタンス
問題
図1 のように、インダクタンス\(L＝5 H\) のコイルに直流電流源\(J\) が電流\(i [mA]\)を供給している回路がある。
電流\(i [mA]\)は図2 のような時間変化をしている。
このとき、コイルの端子間に現れる電圧の大きさ\(|v|\) の最大値\([V]\)として、最も近いものを次の(1)～(5)のうちから一つ選べ。
(1) 0.25 (2) 0.5 (3) 1 (4) 1.25 (5) 1.5
答え
(４)
解説テキスト リンク
回答解説
回答の流れ
①誘導起電力の式からグラフ中の各条件のコイルの端子間電圧を求める
①誘導起電力の式からグラフ中の各条件のコイルの端子間電圧を求める
コイルの誘導起電力\(V_L[V]\)と、自己インダクタンス\(L[H]\)、電流の変化\(\frac{di}{dt}\)の関係式は、次式の通りです。
\(\displaystyle V_L=L\frac{di}{dt}\)
この式から、グラフ中の各条件の電圧を導出します。
左図の①～③の部分で生じるコイルの端子間電圧を計算します。
①
\(\displaystyle V_{L1}=5・\frac{1×10^{-3}}{5×10^{-3}}=1.0V\)
②
\(\displaystyle V_{L2}=5・\frac{0.5×10^{-3}}{5×10^{-3}}=0.5V\)
③
\(\displaystyle V_{L3}=5・\frac{0.5×10^{-3}}{2×10^{-3}}=1.25V\)
以上より、コイルの端子間電圧は、（４）の\(V_{L3}=1.25V\)が最大となります。
出典元
一般財団法人電気技術者試験センター （https://www.shiken.or.jp/index.html）
令和５年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論科目Ａ問題問１０
参考書
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