【電験三種:理論】令和1年度 問7

電験三種令和1年度理論問7 令和1年度

概要

直流回路におけるコンデンサと、インダクタが接続された並列接続回路の問題です。
直流回路におけるコンデンサと、インダクタの振舞いについて理解をしていれば、ただの抵抗の並列接続を解く問題なので、確実に解答したい問題です。

キーワード
直流回路のコンデンサ、直流回路のインダクタ、並列接続

 

問題

図のように、三つの抵抗\(R_1[Ω]\)、\(R_2[Ω]\)、\(R_3[Ω]\)とインダクタンス\(L[H]\)のコイルと静電容量\(C[F]\)のコンデンサが接続されている回路に\(V[V]\)の直流電源が接続されている。
定常状態において直流電源を流れる電流の大きさを表す式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)\(\displaystyle \frac{V}{R_3}\)

(2)\(\displaystyle \frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}}}\)

(3)\(\displaystyle \frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_3}}}\)

(4)\(\displaystyle \frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}}\)

(5)\(\displaystyle \frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}}\)

 

 

 

答え

(4)

解説テキスト リンク

関連箇所直リンク
オームの法則

関連箇所直リンク
並列接続

 

回答解説

解答の流れ
① コンデンサを開放、インダクタを短絡とする
② 並列接続された抵抗の合成抵抗の式を求める
③ オームの法則から電流の式を求める

① コンデンサを開放、インダクタを短絡とする

コンデンサは直流で充電されて定常状態になると、電流が流れなくなります。したがって、開放とします。
インダクタは直流が流れ続けて定常状態になると、ただの配線となります。したがって、短絡とします。

これらの処置をした後、回路を書き換えると、抵抗\(R_2\)と\(R_3\)が並列接続されているだけの回路になります。


② 並列接続された抵抗の合成抵抗の式を求める
\(R_2\)と\(R_3\)の並列接続の抵抗値を\(R[Ω]\)とすると、
\(\displaystyle \frac{1}{R}=\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}\)
⇔\(\displaystyle R=\frac{1}{\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}\)


③ オームの法則から電流の式を求める

\(\displaystyle I=\frac{V}{R}=\frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}}\)

以上より、定常状態において直流電源を流れる電流の大きさは、
(4)電流\(\displaystyle I=\frac{V}{R}=\frac{V}{\frac{1}{\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}}\) と求まりました。

 

 

 

 

出典元

一般財団法人電気技術者試験センター (https://www.shiken.or.jp/index.html)
令和1年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題問7

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