誘導電動機とは
誘導電動機（IM：Induction Motor）は、交流電源で動作する交流電動機の一種です。
三相交流で動作する誘導電動機を、三相誘導電動機と呼び、
単相交流で動作する誘導電動機を、単相誘導電動機と呼びます。
誘導電動機は、周波数と極数によって回転数が決まってしまうことから速度制御ができませんでした。そのため、精密な速度制御が必要な鉄道等の機器には直流機が使用されていました。
しかし、近年はパワーエレクトロニクスが発展してVVVFインバータが普及しました。
インバータで電圧・周波数を自由に制御可能となったことで、速度制御が出来るようになりました。
誘導電動機は堅牢で、逆回転も容易に実現でき、消耗品が少なくて維持しやすい利点があります。それに加えて速度制御も出来るようになったため、用途の幅はとても広くなりました。現在は、鉄道、エレベータ、工作機械、電気自動車、産業機械（ポンプ、バルブ、圧縮機）等々に応用されています。
単相誘導電動機は、始動させるための工夫が必要ですが、家電製品（扇風機、エアコン、掃除機等）に広く使用されます。
誘導電動機の学習について
誘導電動機は、初見では複雑に見える回路図から、難しそうな単元に見えます。
実際に、ある程度の段階まで学習が進み、一通りの理解をするまでは難しく感じます。
しかし、回路図がどのように導き出されるかを理解し、解析方法を一通り理解すると、直流機の次に学びやすい単元です。
誘導電動機は、工場等の需要家で働く場合は、最も触れる機会がある動力源です。
動作原理や特性を理解すると、業務に直結して役立つので、しっかり学ぶ事を推奨します。
誘導電動機の構造
電動機の構造
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合体
ハウジング（筐体）の内周に沿って固定子（ステーター）が取り付けられています。
回転子（ローター）は中心に回転軸がある円筒状をしています。
ブラケット
固定子と回転子の位置を決めて固定する部品です。
構造的な支えである部品なので、耐久性が求められます。
軸受（ベアリング）
ブラケットに固定され、回転軸を支える部品です。
高速回転する回転軸の摩擦を最小限に抑えることで、滑らかに回転できるようにする役割を持っています。
高速回転を支えるという過酷な役割を持つことから、電動機の中で最も摩耗する部品です。そのため、定期的な交換が必要な部品です。
固定子（ステータ―）
誘導電動機の固定子は筒状の中空構造です。固定子の鉄心に、主回路となる電機子巻線を巻いています。
この電機子巻線を固定子巻線や、一次巻線と呼びます。
⇩合体
回転子（ローター）
回転子にはいくつか種類がありますが、本項目ではかご型回転子について説明します。
回転子は、両端の短絡環（エンドリング）で多数の導体棒（バー）を接続した、かご型構造となっています。このかご型構造の中に積層鉄心で埋めて使用します。
導体棒と短絡環がコイルの役割を果たして、二次電流の通り道となります。
かご型導体で構成されるコイルを回転子巻線や二次巻線という呼びます。
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参考書
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