難易度
電気力線に関する基礎知識があれば解ける論説問題です。
基礎レベルなので、確実に解けるようになりましょう。
問題
図に示すように、誘電率ε_0[F/m]の真空中に置かれた二つの静止導体球A及びBがある。
電気量はそれぞれQ_A[C]及びQ_B[C]とし、図中にその周囲の電気力線が描かれている。
電気量Q_A=16ε_0[C]であるとき、電気量Q_B[C]の値として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)16ε_0 (2)8ε_0 (3)-4ε_0 (4)-8ε_0 (5)-16ε_0
答え
(4)
要点整理
電気力線について

電気力線の性質
・+電荷から出て、-電荷に入る
・電荷の無い所からは発生も消失も
しない
・電気力線は交わらない
・電気力線は枝分かれしない
・電気力線は途切れない
電荷と電気力線
電荷Q[C]から出てくる電気力線の本数N[本]は、場の誘電率をε[F/m]としたとき、
\displaystyle N=\frac{Q}{ε}[本]
です。
回答解説

電気力線の性質から
+電荷から電気力線が出て、-電荷に入ります。
このことから、電気力線を出している導体球Aは正電荷を帯びており、導体球Bは負電荷を帯びていることがわかります。
問題の図から、導体球Bに入る電気力線はN=8[本]であるため、
Q=ε_0N=-8ε_0
です。
以上より、(4)が答えです。
出典元
令和4年度第三種電気主任技術者試験 理論科目A問題下期問1
参考書
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