問1.(5)
直巻電動機は、界磁電流が負荷電流(電動機に流れる電流)と同じである。
このため、未飽和領域では界磁磁束が負荷電流に比例し、トルクも負荷電流に比例する。
界磁磁束\(\Phi\)は、負荷電流\(I_a\)に比例し、比例定数を\(k\)とすると、
\(\Phi=k I_a\) …①
と表せます。
トルクと負荷電流の関係式で、運転中に変化しない構造パラメータを比例定数\(K_T\)としたとき、トルク\(T\)は、
\(T=K_T \Phi I_a\) …②
と表されます。
ここで、②式に①式を代入すると、
\(T=K_T k I_a^2\)
となり、トルクは負荷電流の二乗に比例します。
以上より、(5) が答えです。
問2.(2)
電機子の逆起電力\(E[V]\)、磁束\(\Phi[Wb]\)と回転数\(N[min^{-1}\)の関係は、比例定数を\(K\)としたとき、次式で表されます。
\(E=K \Phi N\)
主回路の電圧の基本式は、端子電圧\(V[V]\)、電機子の逆起電力\(E[V]\)、負荷電流\(I_a[A]\)、電機子抵抗\(R_a[Ω]\)としたとき、次式で表されます。
\(V=E+I_aR_a\)
静止状態における始動電流を\(I_{a0}=4[A]\)とすると、この時の逆起電力\(E_0=0V\)なので、
\(V=I_{a0}R_a\)
⇔ \(R_a=\frac{V}{I_{a0}}=\frac{12}{4}=3Ω\)
定格回転数における逆起電力\(E_n[V]\)は、定格電流\(I_{an}=1A\)とすると、
\(E_n=V-I_{an}R_a=12-1・3=9V\)
入力電力\(P_{in}=VI_{an}\)、出力電力\(P_{out}=E_n I_{an}\)なので、効率\(η\)は、
\(η=\frac{P_{out}}{P_{in}}=\frac{E_n I_{an}}{VI_{an}}=\frac{E_n}{V}=\frac{9}{12}=0.75\)
したがって、\(η=75%\)となりました。
以上より、(2)75 が答えです。
問3.(4)
(4)大容量の電動機にはアルミダイカスト回転子が広く用いられている。
三相かご形誘導機の回転子は、ローターバー、エンドリング、回転子鉄心(積層鉄心)が組み合わされて作られます。
ローターバーは、銅や、アルミ棒で作られます。
エンドリングは、銅や、アルミ棒で作られます。
回転子鉄心は、電磁鋼板が使われます。
電磁鋼板は、鉄にケイ素(シリコン)を添加して作られます。
以上より、(4) が答えです。
問4.(3)
1分あたりの同期回転数\(N_s[min^{-1}]\)を周波数\(f[Hz]\)、極数\(p\)で表すと次式となります。
\(N_s=\frac{120f}{p}\) …①
同期角周波数\(ω_s[rad/s]\)は、1秒当たりの角速度なので、同期回転数\(N_s[min^{-1}]\)を60で割り、次式で表されます。
\(ω_s=2π \frac{N_s}{60}\) …②
②式に①式を代入すると、
\(ω_s=2π \frac{N_s}{60}=\frac{4πf}{p}\) …③
誘導電動機の等価回路には、一次巻線抵抗\(r_1\)、二次巻線抵抗\(r’_2\)、一次漏れリアクタンス\(x_1\)、二次漏れリアクタンス\(x’_2\)があります。
しかし、本問は、問題文から一次抵抗\(r_1\)と漏れリアクタンス\(x_1\)、\(x’_2\)を無視できます。
そのため、二次電流\(I_2\)は、次式で表されます。
\(I_2=\frac{V}{\frac{r_2}{s}}=\frac{s}{r_2}V\) …④
二次入力\(P_2\)は、次式です。
\(P_2=\frac{3r_2I_2^2}{s}\) …⑤
トルク\(T\)は、同期角速度\(ω_s\)、出力\(P_o\)のときの角速度を\(ω\)とすると、次のように展開できます。
\(T=\frac{P_o}{ω}=\frac{P_2(1-s)}{ω_s(1-s)}=\frac{P_2}{ω_s}=\frac{3r_2I_2^2}{sω_s}\) …⑥
⑥式に、③・④式を代入すると、
\(T=\frac{3r_2I_2^2}{sω_s}=\frac{3r_2・\frac{s}{r_2}V I_2}{s・\frac{4πf}{p}}=\frac{3pI_2}{4π}\frac{V}{f}\) …⑦
問題文から、トルク一定の条件で、電源電圧\(V\)と周波数\(f\)を共に5 %下げたときの、電流を\(I’_2\)としたとき、
\(T=\frac{3pI’_2}{4π}\frac{0.95V}{0.95f}=\frac{3pI’_2}{4π}\frac{V}{f}\) …⑧
となります。
⑦=⑧なので、
\(I’_2=I_2=80A\)
となり、変化しません。
以上より、(3)80 が答えです。
問5.(3)
2台の同期発電機を並列運転するためには、両発電機の\(\fbox{(ア)}=\)周波数に加えて、電圧の大きさ及び\(\fbox{(イ)}=\)位相が一致していなければならない。発電機の並列に際し、これらの条件が一つでも満足されていなければ、並列と同時にじょう乱が発生するので、\(\fbox{(ウ)}=\)同期検定器を用いてこれらの3条件が一致した同期状態にあることを確認したうえで並列する必要がある。
以上より、(3)が答えです。
次の同期発電機の並列運転の条件が揃わないと、並列運転ができません。
①電圧の大きさが等しい
②周波数が等しい
③位相が一致している
④相回転の方向が等しい
⑤波形が等しいこと
同期検定器は、同期発電機を接続する際に、二つの交流回路の電圧、周波数、位相が一致していることを確認・検出する計器です。
問6.(2)
同期発電機の定格電流\(I_n[A]\)を計算します。
\(P_n=\sqrt{3}V_nI_n\)
⇔ \(I_n=\frac{P_n}{\sqrt{3}V_n}=\frac{7500}{3.3\sqrt{3}}=1312[A]\)
同期発電機の短絡比を計算します。
\(K_s=\frac{I_{f2}}{I_{f1}}=\frac{240}{200}=1.2=\frac{I_s}{I_n}\)
⇔ \(I_s=1.2I_n=1.2・1312=1574[A]\)
以上より、(2)1600 が答えです。
同期発電機の短絡比\(K_s\)は、次式で表されます。
\(K_s=\frac{I_{f2}}{I_{f1}}\)
\(I_{f1}\):定格電流に等しい短絡電流を流すのに要する励磁電流[A]
\(I_{f2}\):無負荷で定格電圧を誘導するのに必要な励磁電流[A]
問7.(3)
SRMはステータとロータの両方に(イ)突極を持つ構造で、巻線はステータの各突極に(ア)集中巻で巻かれます。
巻線に電流が流れると巻線の巻かれたステータの突極が磁化します。
ステータの突極が生じる磁界によって、近くにあるロータ突極が磁化され、引き合うことでトルクが発生して回転します。
(ウ)高速回転するモータは、回転子の構造が簡単で強固であることが求められますので、SRMは適しています。
(エ)ネオジムは、希土類磁石です。
以上より、(3)が答えです。
問8.(3)
太陽電池が出力する電力は、直流で出力されます。
接続する先の系統である低圧配電線は、交流です。
そのため、パワーコンディショナで、直流から交流に変換する必要があります。
この直流/交流変換する装置を(ア)逆変換装置(インバータ)と呼びます。
パワーコンディショナは、連系中の配電線で事故が生じた場合に、太陽光発電設備が (イ)単独運転状態を継続しないように、これを検出して太陽光発電設備を系統から切り離す機能をもっている。
切離しの判断をパワコンがするために、電圧位相や(ウ)周波数の急変などを常時監視する機能が組み込まれています。
ただし、配電線側で発生する(エ)瞬時電圧低下に対しては、系統からの不要な切り離しをしないよう対策がとられている。
以上より、(3)が答えです。
単独運転とは
商用電源から切り離された単独の系統において、太陽光発電等の分散型の電源の電力のみで通電している状態です。
単独運転になると、無電圧のはずの場所で充電された状態になるので、感電事故、機器故障の原因となって危険です。そのため、保護リレー等で単独運転を検出し、系統から切り離す単独運転防止対策を行うことが義務付けられています。
停電時には、単独運転対策として、前述のように系統からの切離しをする必要があります。
しかし、瞬時電圧低下はすぐに電圧が復帰します。そのため、不要な切離しをしてしまうと、発電した電力を接続先の系統に送電できなくなってしまうため、不要動作をしないような対策が必要です。
問9.(3)
効率\(η\)は、次式で表されます。
\(η=\frac{Pcosθ}{Pcosθ+P_{loss}}\)
負荷力率\(cosθ=100%\)における全負荷効率は\(η=98%\)という条件から、
\(0.98=\frac{P}{P+P_{loss}}\)
⇔ \(0.98(P+P_{loss})=P\)
⇔ \(0.98P_{loss}=0.02P\)
⇔ \(P_{loss}=\frac{1}{49}P≒0.02P\) …①
負荷力率\(cosθ=80%\)のときの全負荷効率\(η_{80}\)は、
\(η_{80}=\frac{0.8P}{0.8P+0.02P}=0.975\)
以上より、(3)97.5 が答えです。
問10.(2)
問題の回路は、降圧チョッパ回路です。
通流率\(d=0.6\)、入力電圧\(E=400V\)としたとき、降圧チョッパ回路の出力電圧\(V[V]\)は、
\(V=dE=0.6・400=240V\)
負荷抵抗\(R=10Ω\)に流れる電流\(I[A]\)は、オームの法則から、
\(I=\frac{V}{R}=\frac{240}{10}=24.0[A]\)
以上より、(2)24.0 が答えです。
降圧チョッパ回路において、通流率\(d\)の時の出力電圧\(V[V]\)は、入力電圧\(E[V]\)としたとき、次式で表されます。
\(V=dE\)
通流率\(d\)(デューティー比)は、半導体スイッチング素子がONしている時間の割合のことで、次式で表されます。
\(d=\frac{T_{on}}{T_{on}+T_{off}}\)
問11.(2)
巻上に出力される仕事率\(P\)は、電動機出力4kWで、機械効率90%なので、
\(P=4000・0.9=3600[W]\) …①
仕事\(W[J]\)は、力\(F[N]\)で、\(d[m]\)移動したとき、次式で表されます。
\(W=Fd\) …②
仕事率\(P[W]\)は、仕事\(W[J]\)を時間\(t[s]\)で割ったものなので、②式を\(t[s]\)で割ります。
\(P=\frac{W}{t}=F\frac{d}{t}\) …③
距離\(d[m]\)÷時間\(t[s]\)は、速度\(v[m/s]\)なので、③式は次のように変形できます。
\(P=Fv\)
⇔ \(v=\frac{P}{F}=\frac{P}{mg}=\frac{3600}{900・9.8}≒0.41[m/s]\)
以上より、(2)0.41 が答えです。
問12.(4)
AのOから見た光度[cd]は、
\(I=\frac{F}{ω}=\frac{5000}{4π}=397.9[cd]\)
OA間の平面距離は、底辺3m、高さ4mの直角三角形の斜辺なので、\(d=5[m]\)です。
各柱の地上から\(h=5[m]\)の位置にランプがあるので、
平面距離5mと、高さ5mから、OA間の距離\(r[m]\)は、
\(r=\sqrt{d^2+h^2}=\sqrt{5^2+5^2}=5\sqrt{2}\)
OA間の直線と、水平面のなす角は\(θ=45°\)です。
水平面照度\(E[lx]\)は、4つの光源から照らされるので、
\(E=4・\frac{I}{r^2}cos45°=4・\frac{397.9}{(5\sqrt{2})^2}・\frac{1}{\sqrt{2}}=22.5[lx]\)
以上より、(4)22.5 が答えです。
問13.(3)
(ア)定常特性
制御系が目標点に向かって動作を開始してから、変化している最中の特性を、過渡特性と呼びます。
動作を開始してから十分に時間が経ち、変化が落ち着いたときの特性を、定常特性と呼びます。
(イ)ステップ応答
ステップ応答は、入力が0からある一定の値に急に変化したときの制御の反応を見るものです。
ステップ応答を見ることで、制御の追従特性や安定性、振動の有無などがわかります。
(ウ)行過ぎ量
制御系が目標値に到達したあと、その目標値を一時的に超えてしまう現象をオーバーシュートと呼びます。
オーバーシュートによって、目標値に対して超過した程度を表す量を「行過ぎ量」と呼びます。
問14.(3)
図の論理回路の入出力を真理値表で表すと次のようになります。
入力波形に対する出力波形が正しいものは、(3)の波形です。
| A | B | C | A・C | B・\(\bar{C}\) | X |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
| 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 |
| 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
| 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 |
以上より、(3) が答えです。
問15.A(4)/B(2)
A問題
一次巻線の抵抗\(r_1\)、二次巻線の抵抗\(r’_2\)、一次巻線のリアクタンス\(x_1\)、二次巻線のリアクタンス\(x’_2\)を全て加味して線間電圧\(V[V]\)(相電圧\(E=\frac{V}{\sqrt{3}}[V]\))を接続したときに流れる一次換算した二次電流\(I’_2\)は、
\(I’_2=\frac{E}{\sqrt{(r_1+\frac{r’_2}{s})^2+(x_1+x’_2)^2}}\) …①
ここで、問題文から\(\frac{r’_2}{s}\)が、他の定数に比べて十分に大きいという条件が与えられているので、\(r_1\)、\(x_1\)、\(x_2\)は無視します。このとき、①式は次のように近似が出来ます。
\(I’_2=\frac{E}{\frac{r’_2}{s}}=\frac{sV}{\sqrt{3}r’_2}\) …②
二次入力\(P_2\)は、
\(P_2=3|I’_2|^2 \frac{r’_2}{s}=3 \left( \frac{sV}{\sqrt{3}r’_2} \right)^2 \frac{r’_2}{s}=\frac{sV^2}{r’_2}\) …③
トルク\(T\)は、\(P_2=Tω_s\) より、
\(T=\frac{P_2}{ω_s}=\frac{sV^2}{r’_2ω_s}\)
ここで、運転状態では変化しないパラメータを比例定数\(k\)にまとめる(\(k=\frac{1}{r’_2ω_s}\))と、
\(T=ksV^2\)
以上より、A問題は(4)\(T=kV^2s\) が答えです。
B問題
同期速度\(N_s=1200min^{-1}\)の三相誘導電動機に、電圧\(V_1=220V\)の電源に接続したときの回転速度が\(N_1=1140min^{-1}\)。この時の滑りを\(s_1\)とすると、
\(s_1=\frac{N_s-N_1}{N_s}=\frac{1200-1140}{1200}=0.05\) …④
A問題で示された条件から、\(T=kV^2s\)です。
電圧\(V_1=220V\)の電源に接続したときのトルク\(T_1\)は、
\(T_1=ks_1V_1^2\) …⑤
電圧\(V_2=200V\)の電源に接続したときのトルク\(T_2\)は、
\(T_2=ks_2V_2^2\) …⑥
トルク一定という条件なので、⑤=⑥です。したがって、
\(ks_1V_1^2=ks_2V_2^2\)
⇔ \(s_2=s_1 \left( \frac{V_1}{V_2} \right)^2=0.05・\left( \frac{220}{200} \right)^2=0.0605\)
\(s_2\)の時の回転速度\(N_2[min^{-1}]\)は、
\(N_2=N_s(1-s_2)=1200(1-0.0605)=1127[min^{-1}]\)
以上より、B問題は(2)1127 が答えです。
問16.A(2)/B(4)
A問題
スイッチング周波数\(f=500[Hz]\)なので、1周期あたりの時間\(T[s]\)は、
\(T=\frac{1}{f}=\frac{1}{500}=0.002=2[ms]\)
\(Q_1\)をONする時間を\(T_{ON}\)、\(Q_1\)をOFFする時間を\(T_{OFF}\)としたとき、電圧\(V_1[V]\)は次式で表されます。
\(V_1=\frac{T_{ON}}{T_{ON}+T_{OFF}}E=\frac{T_{ON}}{T}E\)
\(V_1=150V\)のときなので、
\(150=\frac{T_{ON}}{2}・200=100T_{ON}\)
⇔\(T_{ON}=1.5[ms]\)
以上より、A問題は(2)1.50 が答えです。
B問題
\(Q_2\)をONしたとき、\(V_1\)は0Vと導通するので、
\(V_1=0V\)
\(Q_2\)をOFFしたとき、\(V_1\)からダイオードを通って電源Eに電流が流れ込むので、
\(V_1=E=200V\)
問題文から、\(T_{ON}=0.4[ms]\)なので、\(T_{OFF}=2-0.4=1.6[ms]\)
このとき、電機子電圧\(V[V]\)は、次式で表されます。
\(V=\frac{T_{OFF}}{T_{ON}+T_{OFF}}E=\frac{1.6}{2}・200=160V\)
以上より、B問題は(4)160 が答えです。
問17.A(2)/B(2)
A問題
0℃の氷5kgを加熱して全て融解させるのに必要なエネルギー量は、
\(334[kJ/kg]・5[kg]=1670[kJ]\)
電熱装置の消費電力を\(P[kW]\)としたとき、効率が\(η=70\)%を加味すると、30分間(1800秒間)に氷に与えられるエネルギーは、氷5kg全て融解させるのに必要なエネルギー量と同じなので、
\(Pηt=P・0.7・1800=1670[kJ]\)
⇔ \(P=\frac{1670}{0.7・1800}=1.325≒1.4kW\)
以上より、A問題は(2)1.4 が答えです。
B問題
電熱装置の消費電力は\(P=1.7kW\)で、効率\(η=70\)%を加味すると、t秒間に水に与えられるエネルギーは、
\(Pηt=1.7・0.7・t=1.19t[kJ]\) …①
0 ℃の水5 kg が50 ℃になるのに要するエネルギー\(Q[kJ]\)は、
\(Q=4.2[kJ/(kg・K)]・5[kg]・50[K]=1050[kJ]\) …②
①=②なので、
\(1.19t=1050\)
⇔ \(t=\frac{1050}{1.19}=882[s]=14.7[min]≒15[min]\)
以上より、B問題は(2)15 が答えです。
問18.A(2)/B(3)
A問題
制御対象の伝達関数を\(G(jω)\)、入力を\(U(jω)\)、出力を\(Y(jω)\)としたとき、
\(Y(jω)=\frac{1}{jωT}(U(jω)-Y(jω))\)
⇔ \(jωTY(jω)=(U(jω)-Y(jω))\)
⇔ \(Y(jω)=\frac{1}{1+jωT}U(jω)\)
⇔ \(G(jω)=\frac{Y(jω)}{U(jω)}=\frac{1}{1+jωT}\)
一巡伝達関数を\(W(jω)\)とすると、
\(W(jω)=K・G(jω)=\frac{K}{1+jωT}\)
問題文から、\(K=2\)、\(T=0.5\)を代入すると、
\(W(jω)=\frac{2}{1+jω0.5}\)
以上より、A問題は(2)\(\frac{2}{1+jω0.5}\) が答えです。
B問題
\(W(jω)=\frac{2}{1+jω0.5}\)に、条件に応じた\(ω\)を代入します。
\(ω=0\)のとき
\(W(j0)=\frac{2}{1+j・0・0.5}=\frac{2}{1}=2\)
\(ω=2\)のとき
\(W(j2)=\frac{2}{1+j・2・0.5}=\frac{2}{1+j}=\frac{2}{1+j}・\frac{1-j}{1-j}=1-j\)
実軸に\(1\)、虚軸に\(-1\)なので、軌跡は虚軸のマイナス側を描きます。
\(ω=∞\)のとき
\(W(j∞)=\frac{2}{1+j・∞・0.5}=0\)
以上より、B問題の答えである、上記の3点を通るベクトル軌跡は(3)です。


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